この記事では、映画『ロケットマン』を鑑賞した感想を書いています。
ネタバレを含んでいるので、「具体的な内容はまだ知りたくない」という場合は、あらすじまで読んで戻るボタンを。
『ロケットマン』を観た個人ブログの映画レビューを読んでみたい場合は、先に進んで読んでみてくださいね。
映画『ロケットマン』の基本情報
作品名 | 『ロケットマン』 |
原題 | Rocketman |
映画監督 | デクスター・フレッチャー |
脚本 | リー・ホール |
音楽 | マシュー・マージェソン |
撮影 | ジョージ・リッチモンド |
配給 | 東和ピクチャーズ |
主題歌 | 「 (I’m Gonna) Love Me Again」エルトン・ジョン&タロン・エガートン |
製作国 | イギリス、アメリカ |
タイプ | 洋画 |
上映時間 | 121分 |
公開日(日本) | 2019/8/23 |
映画『ロケットマン』の登場人物・キャスト
登場人物 | キャスト | 日本語吹替 |
---|---|---|
エルトン・ジョン | タロン・エガートン | 木村昴 |
バーニー・トーピン | ジェイミー・ベル | 福田賢二 |
ジョン・リード | リチャード・マッデン | 川田紳司 |
アイヴィ | ジェマ・ジョーンズ | 久保田民絵 |
シーラ・アイリーン | ブライス・ダラス・ハワード | 松谷彼哉 |
スタンリー | スティーヴン・マッキントッシュ | 栗田圭 |
ディック・ジェームズ | スティーヴン・グレアム | - |
ダグ・ウェストン | テイト・ドノヴァン | - |
レイ・ウィリアムズ | チャーリー・ロウ | 佐々木拓真 |
フレッド | トム・ベネット | 斉藤次郎 |
ウィルソン | ジェイソン・ペニークック | - |
映画『ロケットマン』のあらすじ
映画『ロケットマン』は、イギリスの伝説的ミュージシャン、エルトン・ジョンの半生を描いた作品です。
物語は、エルトン・ジョンが依存症のリハビリテーション・セッションに参加するシーンから始まります。
フラッシュバックを通じて、彼の波乱に満ちた人生が紐解かれていきます。
物語の中心は、エルトン・ジョンとして知られる前の少年時代のレジナルド・ドワイトです。
彼は愛情に飢えた家庭で育ち、音楽への情熱を胸に秘めていました。
父親は息子の才能に無関心でしたが、祖母は彼の音楽の才能を信じ、支え続けます。
レジナルドは王立音楽院で学び、地元のパブでロックミュージックに触れます。
ブルーソロジーというバンドに加わった彼は、アイズレー・ブラザーズとパティ・ラベル&ブルーベルズのバックバンドとして活躍します。
彼はエルトン・ジョンとしての新たな人生を歩み始め、作曲家としてのキャリアをスタートさせます。
エルトンは才能ある作詞家バーニー・トーピンと出会い、深い友情を築きながらヒット曲を生み出していきます。
しかし、彼の人生は華やかな成功の影で、薬物、アルコール、買い物、セックスなど数々の依存症による暗いスパイラルに陥ります。
この映画では、エルトン・ジョンの成功と苦悩、家族との葛藤、恋愛、自己受容への道のりが、彼の代表曲と共に劇的に描かれています。
エルトン・ジョンの栄光と挫折、そして再生の物語が、感動的な映像と音楽で綴られるのです。
映画『ロケットマン』の予告編動画
映画『ロケットマン』の感想
『ロケットマン』は、伝説的なミュージシャン、エルトン・ジョンの波瀾万丈な半生を描いた映画です。
彼の孤独な人生、才能の花開き、そして愛を求め続ける壮絶な旅路が心に強く訴えかけてきました。
映画はエルトンがリハビリテーション・セッションに参加する場面から始まります。
彼の華やかな衣装とは裏腹に、その瞳には深い孤独と痛みが映り込んでいるのが印象的でした。
幼い頃から両親に愛されず、音楽だけが彼の慰めであったことが痛々しく感じられました。
とりわけ、両親との複雑な関係は、エルトンの心の傷として深く刻まれているように見えました。
エルトン・ジョンとしての成功の陰には、絶え間ない内面の葛藤がありました。
彼の人生は、同性愛者としての自己受容、薬物依存症、アルコール依存症との戦いでもありました。
タロン・エガートンが演じるエルトンの姿は、その複雑さをリアルに表現しており、彼の孤独や苦悩が深く伝わってきました。
特に心に残ったのは、彼と作詞家バーニー・トーピンの関係です。
バーニーとの出会いと友情は、エルトンの人生において大きな支えとなっていました。
バーニーはエルトンの才能を信じ、彼の人生における数少ない理解者の一人でした。
二人の関係は、エルトンが自分自身と向き合い、内面の平和を見つける手助けとなっていました。
映画の中で描かれるエルトンのステージパフォーマンスは、彼の内面の葛藤を象徴しているかのようでした。
彼の曲の一つ一つが、彼の心の声のように聞こえ、私たち視聴者にも彼の感情が伝わってきました。
その中でも「Your Song」の誕生の瞬間は、エルトンとバーニーの創造力の融合を感じさせ、非常に感動的でした。
エルトン・ジョンの人生の旅は、愛を求める孤独な心の旅でした。
この映画は、天才ミュージシャンの光と影を赤裸々に描き出し、彼の音楽がどのようにして生まれたのかを示しています。
タロン・エガートンの熱演、そして素晴らしい音楽と共に、『ロケットマン』は、エルトン・ジョンの人生をドラマティックに描き出した感動的な作品です。
映画『ロケットマン』はこんな人におすすめ
『ロケットマン』は、エルトン・ジョンの音楽を愛する人にはもちろん、彼の人生や音楽に深い興味を持つ人に特におすすめです。
彼の多彩なヒット曲に触れながら、その背景にある彼の心の軌跡を追うことができます。
また、自身のアイデンティティに葛藤する全ての人、特にありのままの自分を受け入れることに苦しむ人にとっても、この映画は大きな共感と勇気を与えるでしょう。
ミュージカル要素が強い本作は、エンターテイメントとしての魅力も満載です。
タロン・エガートンが見せる、エルトン・ジョンとしての生き生きとしたパフォーマンスは、彼の音楽への深い理解と愛情を感じさせます。
また、音楽を通して自分自身を表現することの大切さを感じたい人にも、この映画は心に響くはずです。
人間関係や愛に関する複雑な感情を抱える人にとっても、『ロケットマン』は強い共感を呼び起こす作品です。
エルトンの人生は、成功と挫折、愛と孤独が入り混じるものであり、多くの人が自分の人生と重ね合わせることができるでしょう。
そのため、深い感情移入を求める映画ファンにもおすすめです。
彼の壮大な音楽キャリアをたどりながら、人生の美しさと複雑さを一緒に体感してみてはいかがでしょうか。
【まとめ】音楽が好きなら映画『ロケットマン』を観るのがおすすめ
エルトン・ジョンの音楽とその波瀾万丈な人生に迫る『ロケットマン』は、音楽愛好家にとってはまさに見逃せない作品です。
しかし、彼の音楽を知らない人でも、この映画は十分に楽しめることでしょう。
彼の曲が織りなす壮大な物語と、その背後にある彼の心の軌跡が、観る者を深く引き込みます。
エルトン・ジョンが世界を魅了した名曲たちは、彼の人生の重要な節目ごとに登場し、感動的な背景を与えてくれます。
「Your song」の誕生シーンのような、心を打つ瞬間は映画の大きな魅力の一つです。
彼の音楽キャリアを通じて、人間としての複雑な感情や苦悩、成長が描かれています。
タロン・エガートンによるエルトン・ジョンとしての圧巻の演技と歌声は、映画をさらに特別なものにしています。
彼はただエルトン・ジョンを演じるだけでなく、その生きざまを体現し、観る者に深い感動を与えます。
彼の演技は、エルトン・ジョンの曲を知らない人にとっても、その魅力を十分に伝えるものとなっています。
また、『ロケットマン』は、成功と挫折、愛と孤独が交錯する人生の物語であり、音楽を超えた普遍的なテーマを探求しています。
音楽が好きな人はもちろん、深い人間ドラマを求める人にも強くおすすめします。
エルトン・ジョンの曲をこれまで知らなかった人も、この映画を通じて彼の音楽の虜になるかもしれません。
音楽の力、人生の美しさと複雑さを感じるために、ぜひ『ロケットマン』を観てみることをおすすめします。
エルトン・ジョンとタロン・エガートンの共演「Your Song (Brighton & Hove 2019)」
タロン・エガートンがイギリスのホーブで開催された「Farewell Yellow Brick Road」ツアーの第95回公演でエルトンのステージに参加。
エルトンと共に「Your Song」のデュエットを披露し、集まったファンを沸かせました。