音楽映画『シング・ストリート 未来へのうた』のレビュー・感想・おすすめな人

音楽映画『シング・ストリート 未来へのうた』のレビュー・感想・おすすめな人

この記事では、映画『シング・ストリート 未来へのうた』を鑑賞した感想を書いています。

ネタバレを含んでいるので、「具体的な内容はまだ知りたくない」という場合は、あらすじまで読んで戻るボタンを。

『シング・ストリート 未来へのうた』を観た個人ブログの映画レビューを読んでみたい場合は、先に進んで読んでみてくださいね。

 

映画『シング・ストリート 未来へのうた』の基本情報

作品名『シング・ストリート 未来へのうた』
原題Sing Street
映画監督ジョン・カーニー
脚本ジョン・カーニー
音楽ゲイリー・クラーク他
撮影ヤーロン・オーバック
主題歌「Go Now」アダム・レヴィーン
配給ギャガ
製作国アイルランド、アメリカ、イギリス
タイプ洋画
上映時間105分
公開日(日本)2016/7/9

 

映画『シング・ストリート 未来へのうた』の登場人物・キャスト

登場人物キャスト日本語吹替
コナー・"コズモ"・ロウラーフェルディア・ウォルシュ=ピーロ小川ゲン
ラフィーナルーシー・ボイントン近藤唯
ブレンダンジャック・レイナー金谷ヒデユキ
ロバートエイダン・ギレン宮崎敦吉
ペニーマリア・ドイル・ケネディ仲村かおり
アンケリー・ソーントン-
ダーレンベン・キャロラン-
エイモンマーク・マッケンナ-
ンギグパーシー・チャンブルカ-
ラリーコナー・ハミルトン-
ギャリーカール・ライス-
バリーイアン・ケニー-
バクスター校長ドン・ウィチャリー千葉繁
ミス・ダンリディア・マクギネス-

 

映画『シング・ストリート 未来へのうた』のあらすじ

1985年のダブリン。

大不況の影響で公立学校に転校させられた14歳のコナー。

家庭は父の失業と両親の喧嘩により崩壊寸前。

音楽狂いの兄とともに、ロンドンの音楽シーンに憧れる彼の唯一の楽しみは、テレビでミュージックビデオを見ること。

 

そんなある日、コナーは街で見かけた美しい女の子、ラフィーナに心を奪われる。

彼女に声をかけるため、思わず「僕のバンドのMVに出ない?」と尋ねてしまう。

バンドなど存在しないにも関わらず、コナーは無謀にもバンドを組み、ロンドンの音楽シーンを驚愕させるPVを撮ることを決意する。

 

そこから始まる彼の猛練習と曲作りの日々。

音楽を通じて彼の人生は大きく動き始める。

 

映画『シング・ストリート 未来へのうた』の予告編動画

『シング・ストリート 未来へのうた』は、家族の分裂や経済的な苦境に立たされながらも、音楽を通じて夢を追い続ける少年の成長を描いた物語です。

1980年代の音楽シーンに憧れ、自分のバンドを組むことで自己表現を試みるコナーの姿は、多くの青春と夢を抱えた若者たちに共感を呼びます。

彼の家族環境や学校生活、そして初恋との絡み合いが、観る者の心を揺さぶります。

バンド結成、新曲の制作、そしてプロムでのライブという若者たちの挑戦は、音楽が持つ無限の可能性と、夢を追いかける情熱を描き出しています。

この映画は、音楽と共に人生を歩むことの素晴らしさを伝え、どんな困難にも立ち向かう勇気を与えてくれる作品です。

 

映画『シング・ストリート 未来へのうた』の感想

映画『シング・ストリート 未来へのうた』は、1980年代のダブリンを舞台にした、切なくも希望に満ちた青春の物語です。

この映画は、大不況に苦しむアイルランドの閉塞感と、隣国イギリス、そして遠くのアメリカへの憧れを背景に、若者たちの不器用ながらも純粋な心を描いています。

 

主人公のコナーは、家庭の複雑さと学校での困難に直面しながら、音楽を通して自己表現の道を切り開いていきます。

彼の成長過程は、恋愛の初々しさ、友情の温かさ、そして家族の葛藤を通じて描かれます。

特に、コナーと兄ブレンダンの関係は、この物語の心に残るポイントの一つです。

ブレンダンの「フィル・コリンズを聴く奴は女にモテない!」という一言には、時代を感じさせるユーモアがありますが、それ以上に兄弟間の深い絆が感じられます。

 

この映画の魅力は、登場人物たちのリアルな感情にあります。

彼らの悲しみや喜び、葛藤や希望は、観る者の心に深く響きます。

コナーとラフィナの恋愛は、若々しく、切なく、そして何よりも眩しく描かれています。

彼らが互いに影響を与え合いながら成長していく様子は、観る者にも勇気と希望を与えます。

 

また、映画は80年代の音楽を巧みに取り入れ、その時代の雰囲気を見事に再現しています。

バンドシーンは特に魅力的で、コナーたちが音楽に情熱を注ぐ姿は、青春の象徴のようです。

オリジナル楽曲も魅力的で、特に「茶色い靴」のような曲は、映画の印象的な場面を盛り上げます。

 

映画の終盤、コナーとラフィナが新たな未来へと船出するシーンは、感動的です。

二人が海を渡っていく姿は、夢に向かって進む若者たちの姿そのものです。

ブレンダンが弟を温かく見守る姿には、兄としての愛情と、彼自身の夢への憧れが感じられます。

兄のガッツポーズにはグッとくる人も多いはず。

 

『シング・ストリート 未来へのうた』は、ただの青春映画ではありません。

それは音楽と夢、そして人生の美しさを讃えた物語です。

観る者にとって、これはただの映画以上のもの。

それは、夢を追い続けるすべての人へのオマージュであり、忘れられない記憶となるでしょう。

 

映画『シング・ストリート 未来へのうた』はこんな人におすすめ

映画『シング・ストリート 未来へのうた』は、音楽を愛し、夢を追い求めるすべての人におすすめの作品です。

特に、1980年代の音楽やファッションに懐かしさを感じる人、またはその時代を新鮮な目で発見したい若い世代の人には、特別な魅力を感じるでしょう。

 

この映画は、自己表現の手段として音楽を選んだ若者たちの成長を描いています。

彼らの真摯な姿勢は、自分自身を見つめ直したい人や、何か新しいことに挑戦しようと考えている人なら共感できるところが多いはず。

また、家族や友情の大切さを再認識させてくれるため、心温まる物語を求めている人にもぴったりです。

 

青春時代の甘酸っぱい恋愛を懐かしむ人や、人生の転機に立っている人にも、この映画は新たな視点を与えてくれることでしょう。

そして、音楽に情熱を注ぐ彼らの姿は、今まさに自分の道を模索している若者たちに、大きな勇気を与えます。

 

『シング・ストリート 未来へのうた』は、単なる青春映画ではなく、人生の挑戦と成長の美しさを讃える作品です。

夢を追い続ける勇気を持ちたいと思っている人に、心からおすすめします。

 

【まとめ】音楽が好きなら映画『シング・ストリート 未来へのうた』を観るのがおすすめ

音楽と青春、このふたつの魔法が見事に結びついた映画『シング・ストリート 未来へのうた』は、音楽好きなら必見の作品です。

1980年代のダブリンを舞台に、若き日の夢と恋、そして成長の物語が繊細かつパワフルに描かれています。

 

この映画の中心にあるのは、音楽への無垢な愛情と、それを通じた自己表現の大切さ。

主人公コナーと彼の友人たちが結成するバンドの活動は、青春の輝きと苦悩をリアルに映し出しています。

彼らが直面する家庭内の問題や学校生活の困難を乗り越える過程で、観る者も彼らと共に成長していくような感覚に陥ります。

 

1980年代の音楽シーンへのオマージュは、当時を知る人々には懐かしさを、若い世代には新たな発見を与えてくれます。

バンドのオリジナル曲はもちろん、当時のヒット曲のカバーやスタイル変化は、音楽の多様性と可能性を存分に感じさせてくれるでしょう。

 

『シング・ストリート 未来へのうた』は、ただの青春映画ではありません。

音楽を通して自分自身を見つめ、夢に向かって一歩踏み出す勇気を与えてくれる作品です。

音楽が好きな人、または人生の何か新しいスタートを切りたいと考えている人に、心からこの映画をおすすめします。

音楽の力を信じ、自分の人生を豊かにしたいと思う全ての人なら、この映画から感動と行動する勇気をもらえるはずです。