この記事では、映画『セッション』を鑑賞した感想を書いています。
ネタバレを含んでいるので、「具体的な内容はまだ知りたくない」という場合は、あらすじまで読んで戻るボタンを。
『セッション』を観た個人ブログの映画レビューを読んでみたい場合は、先に進んで読んでみてくださいね。
映画『セッション』の基本情報
作品名 | 『セッション』 |
原題 | Whiplash |
映画監督 | デイミアン・チャゼル |
脚本 | デイミアン・チャゼル |
音楽 | ジャスティン・ハーウィッツ |
撮影 | シャロン・メール |
配給 | ギャガ |
製作国 | アメリカ |
タイプ | 洋画 |
上映時間 | 106分 |
公開日(日本) | 2015/4/17 |
映画『セッション』の登場人物・キャスト
登場人物 | キャスト | 日本語吹替 |
---|---|---|
アンドリュー・ニーマン | マイルズ・テラー | 内田夕夜 |
テレンス・フレッチャー | J・K・シモンズ | 壤晴彦 |
ジム・ニーマン | ポール・ライザー | 佐々木敏 |
ニコル | メリッサ・ブノワ | 横山友香 |
ライアン・コノリー | オースティン・ストウェル | 赤坂柾之 |
カール・タナー | ネイト・ラング | 須藤翔 |
フランクおじさん | クリス・マルケイ | - |
Mr.クラマー | デイモン・ガプトン | - |
エマおばさん | スアンヌ・スポーク | - |
寮の隣人 | マックス・カッシュ | - |
ダスティン | チャーリー・イアン | - |
トラヴィス | ジェイソン・ブレア | - |
グレッグ | コフィ・シリボー | 陣谷遥 |
ソフィー | カヴィタ・パティル | - |
映画『セッション』のあらすじ
19歳のアンドリュー・ニーマンは、一つの夢を抱いていた。
ジャズ界の伝説になること。
その夢を追い求め、彼はアメリカで最も権威ある音楽学校、シェイファー音楽院に入学する。
そこで彼を待ち受けていたのは、テレンス・フレッチャー教授。
フレッチャーは、その才能を認める一方で、常軌を逸した厳しい指導で知られる鬼才。
彼の容赦ない罵声と要求する完璧主義は、アンドリューの才能と限界を極限まで引き出す。
アンドリューはフレッチャーのスタジオ・バンドチームに抜擢されるが、そこでの生活は容易ではなかった。
フレッチャーの狂気に満ちたレッスンは、まるでバトルフィールド。
一流ミュージシャンへの道は、想像を超える厳しさで彼を試す。
演奏が少しでもフレッチャーの求めるレベルに達しなければ、容赦ない罵声と怒号が彼を襲う。
しかし、アンドリューは屈辱を糧に、文字通り血のにじむような猛特訓を開始。
彼の夢への執着と情熱は、日に日に燃え上がっていく。
そして、重要なコンペティションが迫る中、フレッチャーとアンドリューの関係は、更なる緊張と衝突へと発展していく。
アンドリューの才能とフレッチャーの過酷な指導は、やがて運命的なクライマックスへと導かれる。
映画『セッション』の予告編動画
『セッション』は、音楽への情熱と苦悩が交錯する壮絶な物語。
アンドリューとフレッチャーの関係は、観る者を息もつかせぬドラマへと引き込む。
才能を試され、限界を超える若者の葛藤と成長の物語が、ここに展開される。
映画『セッション』の感想
映画『セッション』は、ただの音楽映画ではない。
これは、一流を目指す若者の情熱と、その才能を引き出そうとする鬼教師の狂気の物語だ。
主人公アンドリュー・ニーマンのドラムへの情熱は、私たちに「何かに一生懸命になった経験がある人ならば共感できる」という強いメッセージを伝える。
彼のドラム演奏は、ただの楽器演奏ではなく、彼自身の人生そのもののようだ。
フレッチャー教授の過酷な指導法は、観ている私たちを息苦しいほどの緊張感に引き込む。
彼の迫力ある演技は、狂気の鬼教師としての存在感を際立たせる。
しかし、彼の目指すのはただの高みではない。
彼は、生徒たちを音楽の世界での真の成功へと導こうとしている。
彼の厳しさには、音楽への深い愛情が根底にある。
映画の途中で繰り広げられるアンドリューとフレッチャーの心理戦は、まさに息をのむ展開だ。
アンドリューの成長とフレッチャーの狂気が交錯し、観る者を圧倒する。
特に、ラストシーンのドラム演奏は圧巻。
アンドリューの血と汗と涙が結晶化したかのような演奏は、ただ鳥肌が立つだけではない、感動を超えた何かを私たちに与えてくれる。
この映画は、夢を追う人々の狂気と美しさを描いた作品だ。
夢を叶えるためには、人間性すら犠牲にしなければならないのかもしれない。
しかし、すべてを投げ打ち、何かに邁進する人間の狂気と美しさが、映像と音楽を通じて伝わってくる。
それは、単なる感動ではなく、観る者の心に火を灯すようなものだ。
『セッション』は、ただのエンターテインメント映画ではない。
これは、一流を目指す者たちの生き様を描いた、人生の讃歌だ。
その狂気と情熱は、私たちに「本気で何かに取り組む」ということの本質を教えてくれる。
そして、その結果がどうであれ、その過程で得られるものは計り知れない。
映画『セッション』はこんな人におすすめ
映画『セッション』は、人生において何かに情熱を傾けたことのある方に、心からおすすめしたい作品です。
特に、音楽やアートに熱中している人、夢に向かって日々努力を重ねている人には、この映画が持つメッセージが強く響くことでしょう。
主人公が過酷な訓練と心理的なプレッシャーに耐えながら、自分の限界を超えていく様子は、努力の重要性と、それに伴う苦悩や喜びを深く感じさせてくれます。
また、自分の道を切り開くために孤独な戦いを強いられることの多いクリエイティブな職業に就いている人にも、強く共感を呼ぶ内容になっています。
独自の世界観を持ち、それを追求することの厳しさと美しさを、映画は見事に描き出しています。
この映画は、ただの音楽映画ではなく、一つの頂点を目指して努力する全ての人に捧げられた作品です。
挑戦し続ける人々の姿に触れたい人、人生で何かを成し遂げたいと考えている人にとって、この映画は大きなインスピレーションとなるでしょう。
興奮と感動を求める方にとって、『セッション』は忘れられない映画体験となるはずです。
【まとめ】音楽が好きなら映画『セッション』を観るのがおすすめ
映画『セッション』は、音楽を愛するすべての人に、深い共感と刺激を与える作品です。
この映画は、単にジャズ音楽の素晴らしさを描いているだけではありません。
熱狂的な情熱を持って自分の道を突き進む若者の姿を通じて、夢への執着、犠牲、そしてその果てにある達成感をリアルに伝えています。
映画の中で描かれる主人公の成長過程は、音楽家だけでなく、あらゆる分野で成功を夢見る人々にとっての鏡のようなものです。
努力、挫折、そして再び立ち上がる勇気。
これらは、音楽だけでなく、人生のあらゆる場面で必要な要素です。
映画の中の登場人物たちが直面する試練は、見る者に深い感銘を与えます。
特に、狂気じみた練習シーンや、師弟間の厳しいやり取りは、映画を一層引き締め、心に残る強烈な印象を与えます。
ラストシーンの圧巻のパフォーマンスは、音楽の真の魅力を改めて感じさせてくれるでしょう。
『セッション』は、音楽が好きな人だけでなく、人生において何か大きな目標を持っている人、または挑戦の真っ最中にいる人にとって、励みとなる作品です。
音楽への情熱、夢への追求、そしてそれらを成し遂げるための過程を描いたこの映画は、観る者に深い感動とインスピレーションを与えること間違いなしです。